MELI-MELO MELOMANE

音楽愛好家的日常
<< March 2000 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
BACK HOME
別館
おせっかい
ジャケット写真でAmazonにリンクしているものは購入ページに飛べます。以前は日本のAmazonの輸入盤価格は、 に対していまひとつ価格競争力に問題がありましたが、最近はかなり下がってきています。更にマーケットプレイスで海外の業者(カリフォルニア州とか英国ジャージー島あたりに登記された業者などから届けられます。)から取り寄せることが出来るようになり、ものによっては犬や塔よりかなり安く入手出来るものもあります。だいたい1〜2週間で到着する(日本での配達はJP)し、今までトラブルはありませんでした。 ちなみに、アメリカ盤はそこそこのようです。アイテムによっては直接、米Amazonから取り寄せると更に安くなることがある(品数にもよります)ので、興味ある方は .com の方も検索してみてください。私の場合、安い運賃の発送でも2週間強で到着しています。英独仏それぞれのAmazonも、他の国に無い独自アイテムがあったりして楽しめます。仏、西あたりだとFnacという手も。なお、品切れで中古の出品者が少ないアイテムは「あり得ない」値付けになっていることもあり、ご注意の程。
PROFILE
SEARCH
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | - | - | - |
ノーザンブリアン・パイプ
cover photocover photo小さなバグパイプの一種であるノーザンブリアン・パイプ奏者のキャスリン・ティッケルは、昔SAYDISCというレーベルから出したアルバムで知った。 最近は PARK RECORDS というレーベルで活躍しているらしい。 97、98、99年と毎年録音している。 これは、97年のもの。 こんなに歯切れの良い躍動感のあるパイプはなかなか聴けない。 キャスリンはノーザンブリアン・パイプの他、フィドルも弾く。 他にギターのイアン・カーとベースのニール・ハーランドという3人で演奏しているのだが、トラッド曲によりながら、実にコンテンポラリーな雰囲気に満ちている。 別に電気楽器が入るわけでもなく、ありふれたアコースティック楽器、それも3種類だけなのに全く古くさい感じがしない。 フォークにジャズの感覚を採り入れるのは、ペンタングルやクラナドも行っていたけれど、キャスリンと仲間達はごく自然にジャズっぽいトラックも作っている。 何度聴いても飽きが来ないアルバムだ。 The Gathering : Kathryn Tickell (Park Records PRKCD39) -----
| BIANCO | Ireland/Scotland/Celtic | comments(0) | - | - |
ガイテーロ
cover photocover photo今をときめくガイテロ、カルロス・ヌニェス! 最新アルバムに貼られたステッカーには、「バグパイプ界のジミ・ヘンドリックス」?? ビルボード誌らしいですよ、そう言ったのは。 で、ちょっと聴いたら何か退屈そうだったのだが、実は大間違い。 だいたい、これだけのゲストを集めて退屈するわけないというくらいの、ヴァラエティに満ちた客人たち。 チーフテンズ、ドーナル・ラニー、シャロン・シャノン、フィル・カニンガム、フランキー・ケーヴィン、ダン・ア・ブラと言ったケルト音楽シーンのスターから、フラメンコのサビカス、テレーザ・サルゲーロ(マードレデウスのヴォーカルの女性)、ノア(イスラエルのシンガー)、ジャクソン・ブラウン、エクトル・ザズーまで集まって実に幅広く汎欧州系ルーツ・ミュージックを作っている。 テレーザとフィル・カニンガムの共演なんて、実に心に滲みる。 カルロスのアルバムを聴くのはこれが初めてなので、結局彼のパイプがどうなのか、よくわからない。 とにかくゲストがすご過ぎ。 むしろ、カルロスが奥に引っ込んでキャンバスとなり、ゲスト達の絵の具が様々に溶け合うのを楽しむべきアルバムかも知れない。 録音したスタジオの散らばり方がまた興味深い。 ダブリン(有名なウィンドミル・レーンともうひとつ)、ロンドン、マドリー、セビージャ、ビゴ(ガリシア地方、これがカルロスのホームグラウンド)、リスボン、ブルターニュ、パリ、フランクフルト、モロッコのタンジェールにルーマニアはトランシルヴァニアのティミショアラ、果てはサンタモニカ(カリフォルニア)。 旅するパイド・パイパー。 Os amores libres : CaOs amores libres : Carlos Nunez (BMG Spain 74321 66694 2) -----
| BIANCO | Ireland/Scotland/Celtic | comments(0) | - | - |
Matia Bazar 新しいリード・ヴォーカルに
イタリアの歴史の長いポップ・グループ、マティア・バザールの2000年新作は、ヴォーカルの女性がまた変わった。 前作(?) Benvenuti a Sausalito (Sausalito って何だろう?)までのヴォーカル、ラウラ・ヴァレンテは線が細くて、90年代後半はバックも含めて薄っぺらな音になってしまった。 93年の Dove le canzoni si avverano ぐらいまでは良かったが、97年 Benvenuti a Sausalito は全くの失敗作、少なくともアントネッラ・ルッジェロ時代から続いたマティア・バザールの良さがさっぱり感じられなかった。 レーベルも変わって、コロンビア・イタリア(発売はソニミュだけれどコロンビア・レーベルで残してある)から出された新作。 ヴォーカルはシルヴィア・メッツァノッテ、真夜中という名の女。 体格も良くてプリマ・ドンナみたい。 これが大事。 輝きのある歌声にメンバーの志気も向上したのか、以前の調子を取り戻したかのように生き生きとしている。 高音の張りのある声で、以前のアントネッラ・ルッジェロを思い出させる。 1曲目がタイトル・チューンの Brivido Caldo (熱い震え)から、歌にも前作で失われていた「雰囲気」が聴かれる。 何曲かは男のピエロ・カッサーノが歌っている。 殆どが彼の手になる曲のようだ。 Brivido Caldo : Matia Bazar (Columbia Italy COL 497796 2) -----
| BIANCO | France/Italy/Spain | comments(0) | - | - |
初めて聴いたロパルツ
ジョゼフ・ギ・ロパルツ(1864−1955)という名は初めて聞いた。 ブルターニュ北岸のガンギャンに生まれ、パリ音楽院でマスネに師事。 その後、転向(?)してフランクを師に。 ここで演奏されているのは1920年代の宗教合唱曲が殆ど。 随分と叙情的で、フランクから苦みを抜いたような感じ。 いや、ちょっと甘みすら感じる。 リリー・ブーランジェあたりよりも取っつき易くて、もっとポピュラーになってもいい音楽だと思う。 ディスクは18分ほどの小さなミサ曲が3つと、2、3分の小さなモテットが10曲という内容で、殆どはオルガンの伴奏による合唱曲。 とても20世紀の音楽とは思えないアヴェ・マリアのみアカペラである。 ナクソスもこういう音楽をどんどん録音しているから目が離せない。 スリーブノーツがフランス語のみだが、他の市場でも売っているのだろうか。 ロパルツには室内楽やピアノ曲もあるらしいので是非聴いてみたい。 近代イギリス音楽を思わせる音かも知れない。 Joseph-Guy Ropartz : Messes et motets - Ens. vocal Michel Piquemal / Piquemal, orgue par E. Lebrun (Naxos 8.554699) -----
| BIANCO | Classical | comments(0) | - | - |
ミシェル・ピクマルのデュリュフレ
モーリス・デュリュフレは、そのレクイエムがフォーレと並んで人気曲になっている。 アルカイックな美ではフォーレに勝るとも劣らず。 ちょっと近代英国の合唱作品に近い感じもする。 今回聴き直して、フォーレのよりも好きになってしまった。 録音では、エラートに自作自演のものがある上、最近は随分レコーディングされているようだ。 ここでは上記のロパルツ同様ミシェル・ピクマルの演奏で聴いてみた。 ナクソス専属フランス近代合唱指揮者という感じだが、ステージも活発にこなしているアクティヴな指揮者だ。 レクイエムはフォーレほどではないものの録音も増えてきた。 合唱団はピクマルが78年に組織したもので古典から現代作品まで幅広くこなすし、本国ではコンサートの回数も多い。 「シテ・オーケストラ」なんて聞いたことのないオケだが、これもピクマルとともに活動していて、パリやリヨンの国立高等音楽院の卒業生を中心にした若い腕利きを揃えているらしい。 曲の魅力を存分に伝えてくれるフレッシュな演奏だと思う。 リベラ・メの遠くから光が放射してくるような神秘的な雰囲気を通り越してアカペラで静かに歌われるイン・パラディズム。 レクイエムの余白の曲も充実していて、グレゴリオ聖歌の主題による4つのモテット、我らの父、それに2つのオルガン曲。 ナクソスのフランスものは結構「当たり」が多いし、コンセプトもはっきりしている。 Maurice Durufle : Sacred Choral Works and Organ Works vol. 1 - Ens. vocal Michel Piquemal / Piquemal, orgue par E. Lebrun (Naxos 8.55196-8.55196) ピクマルによる、デュリュフレの宗教曲の第2巻。 私の持っているのは2枚がそのまま外箱に入ってまとめられた 8.550691 という番号。 こちらは、ミサ曲「クム・ユビリオ」と2つのオルガン曲「プレリュード、アダージョとコラール変奏曲 Op. 5」と「オルガン組曲 Op.5」を収めている。 ミサ曲はグレゴリオ聖歌を思い出させる節回しに、幾分暗めのハーモニーがからみひんやりと美しい。 2枚にわたってオルガンを弾いているエリック・ルブランもナクソスでフランス近現代のオルガン作品を録音していて、ジャン・アランのオルガン曲集など貴重だ。 Maurice Durufle : Sacred Choral Works and Organ Works vol. 2 - Ens. vocal Michel Piquemal / Piquemal, orgue par E. Lebrun (Naxos 8.55196-8.55197) -----
| BIANCO | Classical | comments(0) | - | - |
アンドレ・カプレ 「イエスの鏡」
アンドレ・カプレはドビュッシーと親交を結び、「聖セバスチャンの殉教」のオーケストレーションを手伝ったり、ピアノ曲をオケに、オケをピアノにトランスクライブしたりした。 ドビュシーの死後、第一次大戦で兵役に就き、毒ガスの為に健康を害し、戦地から戻ってからは作曲に専念。 47歳で亡くなってしまったが、その若い晩年の3年間に様々な宗教曲を作った。 死の2年前に作られた「イエス(ジェジュか)の鏡」というこの曲は、ロザリオの秘蹟をテーマとしたアンリ・ゲオンの詩に作曲されている。 「喜びの鏡」「苦しみの鏡」「栄光の鏡」の3部からなり、各部は6曲ずつに分かれる。 弦楽四重奏+コントラバス、ハープを伴奏に、ソプラノ・ソロと小規模な合唱団、少年3人が参加。 アルカイックな雰囲気に満ちた、輝くような曲だ。 伴奏も含めて、控えめな音の中から突然、ロマネスク聖堂のステンドグラスから降り注ぐ光のような響きが心を動かす。 カプレの曲では、「3声のアカペラ女声合唱のためのミサ曲」の方が有名かも知れない。 エラートから録音が出ている。 Andre CAPLET : Le Miroir de Jesus - B. Gaucet (Sop), Ensemble Vocal B. Britten / Nicole Corti (3D Classics 3D8017) -----
| BIANCO | Classical | comments(0) | - | - |
アンゲルブレシュト作曲による宗教作品
フランスの指揮者、アンゲルブレシュトの残した録音はそれ程多くはない。 ちょうど、モノラルからステレオへの移行期のあたりのドビュッシーなどの録音が残っている。 彼の作曲家としての作品を聴く。 彼の創設したラジオフランスの国立オケをジャン・フルネが振っている。 アンドレ・シャルランの60年代半ばの録音。 レクイエム、宗教曲としては「聴かせる」曲である。 派手め、と言ってもいいかも知れない。 1940年から41年にかけての冬に作曲された。 指揮者としてフォーレのレクイエムを知り尽くしていた彼は、それだけに自分の作曲の過程でフォーレの名作の影が入り込まないかと気を遣ったようだ。 その甲斐あってか、フォーレとは異なった味の名作になった。 カプリングされたヴェズレーは、「交響的招魂」と名付けられている。 エヴォカシオンをどう訳すか、というところだが、あのアルベニスのイベリア組曲のエボカシオンと同じ言葉だ。 ヴェズレーは、あの有名なバシリカのある、サンチャゴ・デ・コンポステラへの巡礼の起点として、十字軍の起点として有名なブルゴーニュの町。 麓に、これまた「あの」あこがれの三ツ星レストラン L'Esperance のある、中世の町だ。 曲は組曲風に「道で、丘の上の正午」「石たちの伝説」「夜想曲」「十字軍と戦闘」「幸せな家」の5曲からなっている。 標題音楽的、映像的な要素もあり、中世風の調べが新しい響きの中にこだましたりして楽しい。 フランス中世史とレスペランスのディナーに想いを馳せて聴く。 この曲、初演はまさにヴェズレーのバシリカでなされた。 シャルランの録音は、決してオーディオ的なハイファイではないかもしれないが、残響などに依存せずにステージを彷彿とさせる、非常に雰囲気のあるもの。 また、英仏対訳の解説も作曲者自身の言葉を交ぜながら、ふたつの曲の背景をよく伝えてくれる。 D. E. Inghelbrecht : Requiem, Vezelay - Orch. et Choeur de l'O.R.T.F. / J. Fournet (A. Charlin AMS 88 - 2) -----
| BIANCO | Classical | comments(0) | - | - |
エーマンのシュッツ
cover photoB000003CFNHeinrich Schutz : Musikaliche Exequien, Johannes -Passion - Westfalische Kantorei / W. Ehmann (Cantate C 57602) 1960年の録音でLPでも持っていたが、カンターテ・レーベルが全部22.5マルクになっていたので、CDで持っていなかった本盤を購入。 ムジカーリシェ・エクセクヴィーエン(音楽による葬送)はシュッツを代表する名曲であり、録音もいくつかある。 しかし、どうもこのような古い演奏に何故か良さを感じてしまう。 最も印象に残るのは、マウエルスベルガー指揮のドレスデンのクロイツコーアのもの。 冒頭のヨブ記に続くドイツ語のキリエがこれ程激しく歌われる演奏は無い。 エーマンの演奏はより暖かみのある穏やかな演奏だが、シュッツの音楽の厳しさを伝えるのに不足は無い。 新しい演奏では期待したガーディナーが颯爽と美しいがピンと来ない残念なものだった。 ヘレヴェッヘはこのエーマンの演奏を現代的にしたような感じで古雅な響きが静かに空間を満たす。 このエーマンのディスク、カプリングされているのはヨハネ受難曲。 滅茶苦茶なたとえをすれば、バッハの受難曲が歌舞伎とすれば、シュッツの曲は同じテーマの謡曲スタイル。 最初と最後、それに群衆のせりふ以外、エヴァンゲリストもイエスもその他登場人物も全てアカペラのソロで歌い継がれていく。 バッハのようにイエスの光背を表す弦の伴奏も無いわけだ。 静かに語りかけるように受難の物語が進んでいく。 エストニアの作曲家アルヴォ・ペルトのヨハネ受難曲もこのシュッツの曲にインスパイヤされたのではなかったかと思う。 ドイツの古い無名の宗教画を見るような曲であり演奏だ。 -----
| BIANCO | Early Music | comments(0) | - | - |
ハンス・レオ・ハスラー
ルネッサンス期のドイツというと、音楽的には後進国というイメージがあるけれど、ハンス・レオ・ハスラーなんかとても良い。 実に心に滲み入るメロディを書いた人。 生まれたのはシュッツより20年前だが、50歳にならずに死んでしまったので、活躍したのは半世紀近くずれていると言える。 同時代にはプレトリウスがいる。 ハスラーもプレトリウスもヴェネツィア楽派の要素をドイツに持ち込んだが、いかにもドイツ風に地味というか、つや消し調になっている。 この1601年にニュールンベルクで出版された「新しいドイツ歌曲の楽園」という曲集は歌曲や器楽曲のミックスで、素朴な味わいのある曲が多い。 クノーテは60年代に東ドイツで活躍した古楽指揮者。 今となっては古いスタイルかも知れないが、こういった曲を聴く分にはかまわない。 この中で特筆すべきは、あの、 Mein Gmuth ist mir verwirret (我が心は千々に乱れ) が歌われていること。 「あの」? この旋律が、受難節のコラールになり、そしてバッハのマタイ受難曲に5回現れる有名なコラールとなったのだ。 もともとは、このような恋歌だったとは。 マタイで使われるもう一つの印象的なコラールも元歌はイザークの世俗曲であるし。 Mein Gmuth ... の方は、5声だが楽器伴奏+テノール・ソロで歌われていて、メロディを聴けばまさにあのバッハのコラールの元歌だとわかる。 ポルタティフ・オルガンの曲なども入っていて、しんみり聴くにはぴったりのこんな素敵なディスクが何と9.99マルク、今なら500円ちょっと、と何かテレビの通販番組のようなノリになってしまう。「奥様、今日はそれにマタイ受難曲もお付けして特別価格1480円でご提供!」「おおーっ!」 Hans Leo Hassler : Lustgarten Neuer Teutscher Gesang (selection) - Capella Lipsiensis / D. Knothe (Eterna 0031272BC) -----
| BIANCO | Early Music | comments(0) | - | - |
Kayah と ブレゴヴィッチ
cover photocover photoユーゴスラヴィアの作曲家ブレゴヴィッチの歌をポーランドの歌手、KAYAH が歌う。 しかし東欧の音楽事情を知らないので、それぞれがどういう活動をしているのかもわからない。 フォーク・ロック調というか、例えばイギリスのオイスター・バンドやアルビオン・バンドの東欧版という感じ。 スラヴもの独特のうら悲しい雰囲気があるが、ロシアのフォーク・ポップよりウェット。 またロマ音楽のようなクセも無く、結構「当たり」。 歌詞は全部ポーランド語。 歌詞カードもクレジットもポーランド語しか書いていない。 外資系輸入CDショップのワールド担当バイヤー好みな音なので、そのうち仕入れられて店頭に並ぶかも知れない。 FNACでも注目盤になっていたが、ラジオ・フランス(国営放送)の若者向けチャネルFIPがプロモートしているようだ。 Kayah * Bregovic (Zic-Zac 74321634812, BMG Poland) -----
| BIANCO | Eastern Europe | comments(0) | - | - |
<new | top | old>