MELI-MELO MELOMANE

音楽愛好家的日常
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ジャケット写真でAmazonにリンクしているものは購入ページに飛べます。以前は日本のAmazonの輸入盤価格は、 に対していまひとつ価格競争力に問題がありましたが、最近はかなり下がってきています。更にマーケットプレイスで海外の業者(カリフォルニア州とか英国ジャージー島あたりに登記された業者などから届けられます。)から取り寄せることが出来るようになり、ものによっては犬や塔よりかなり安く入手出来るものもあります。だいたい1〜2週間で到着する(日本での配達はJP)し、今までトラブルはありませんでした。 ちなみに、アメリカ盤はそこそこのようです。アイテムによっては直接、米Amazonから取り寄せると更に安くなることがある(品数にもよります)ので、興味ある方は .com の方も検索してみてください。私の場合、安い運賃の発送でも2週間強で到着しています。英独仏それぞれのAmazonも、他の国に無い独自アイテムがあったりして楽しめます。仏、西あたりだとFnacという手も。なお、品切れで中古の出品者が少ないアイテムは「あり得ない」値付けになっていることもあり、ご注意の程。
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スコットランド・ピアノにハマる
cover photoB000HDR9FO Sandy Meldrum : Scottish Piano Fusion (Greentrax CDTRAX298) 村の青年団の兄ちゃんがピアノに肘ついて笑っているようなカバー写真に「何じゃコレ?」と素通りする事なかれ。 スコットランド音楽をピアノで弾くなんて、砂糖漬けのメロディーがひたすら耳に心地良く流されるムード音楽かニューエイジみたいなんじゃないかと素通りする事なかれ。 アコーディオンやバグパイプをバックにちゃんとダンス・セットを弾いているのだ。ピアノで。ズンチャッズンチャッじゃなくて、きちんと跳ねている。タダモノではない。名アコーディオン奏者フィル・カニンガムの親戚筋だと言うサンディ(男性です)のピアノはかそけきバラードからジャズ・テイストまで、行くところ可ならざるは無し。ちゃんとノせ、ちゃんと楽しませてくれる。 その一方で、ムード的に流しやすいソロによるスロー・チューンもどこかに軽やかさを秘めてベタつかず、次のやはりソロによるダンス・トラックにうまく引き継がれ、極上のダンス・セットをピアノだけで再現してしまうのがサンディーの最骨頂。 ヘッドフォンで聴くと、脳内麻薬状物質の分泌が促進されそう。 まさに、ワン・アンド・オンリー。CDは外見で判断しちゃいけない。 -----
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スコットランドの島唄
cover photoB000NA2PRSJulie Fowlis : Cuilidh (Spit & Polish SPIT032) スコットランドというとハイランド地方のイメージが強いけれど、ヘブリディーズ諸島も忘れてはならない。Skye Boat Songで有名なスカイ島やメンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」の舞台があるのが、インナー・ヘブリディーズ。その北西側にあるいくつかの島々がアウター・ヘブリディーズ。Google Earthで「降りて」みると、僻地マニアの血が騒ぎそうな光景が想像される。そう言えば、欧州に行くのにPolar Routeがあった頃、空の上からこの島々を眺めたことがあった。 吸い込まれそうな瞳が印象的な、Julie Fowlis は、アウター・ヘブリディーズの北ウィスト島の出身。航空写真で見ても家の数が数えられるんじゃないかと言うくらい人口密度の少なそうな島である。スコットランド各地のメンバーを集めた Dochas というグループで人気を博し、この Cuilidh は2007年に出た、ソロ第2作。カバーに書いてあるように、treasury とか sanctuary といった意味のゲール語らしい。 全てゲール語で歌われる歌は素直でトラディショナルな味わいと新鮮な仕上がりが良い塩梅。バックもアコースティック楽器だけのアンサンブルでありながら、アレンジ含めてこちらもフレッシュな響き。人気が出ると大勢の観客に届くように(かどうかわからないが)電気楽器を多用し始め、それが音楽のスタイルも変えていくという道を辿るミュージシャンが多い中、こんな風にアンプラグドのまま行ってくれれば有難いのだけれど。 何と言っても、何の押し付けも気負いも飾り気も無く、こぼれ落ちるように紡ぎだされるこれらの歌との出合いに静かに感謝したいという気持ちになる。 Julie Fowlis 公式サイト Dochas 公式サイト cover photoB000DXS9YI Julie Fowlis : mar a tha mo chridhe (SPIT031) こちらが2年前のソロ第1作。多くの場合ジャケ買いは後悔と怨嗟をもたらすが、この2枚だけは幸運の女神に感謝することであろう。無理に比べると新作の方がいろいろな要素の溶け合い方がちょっと深まったような気がしないでもないが、基本的には全く同じ路線。そもそも円熟ということはあり得ないのだ。紡がれては消えていくような歌なのだから。 -----
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ナナ・ムスクーリの英国民謡集
cover photoNana Mouskouri: Songs of the British Isles (Philips 838 737-2) このアルバムがCD復刻されて現役であるというのは嬉しい。LPでは1976年のリリースで日本盤もあり、発売当時、TBSの朝番組「おはよう700」(五木田武信と見城美枝子の司会)の海外レポートで紹介されたりしていた。 ある意味リトマス試験紙みたいなアルバムであり、純粋にフォークソングが好きな人が聴いたら、単にファミリー向けの綺麗なメロディ集だと切り捨てるかも知れない。発売当時、日比谷の図書館で借りてカセットに録音して何度も聴いていた私でも、今では、必ずしも没入して聴けるものでもない。しかし、ナナ・ムスクーリ、このギリシャ出身で、お国もののギリシャ歌謡はもちろん、シャンソンからラテン、そしてスタンダード・ナンバーまで歌いこなす不世出の歌手(ポピュラー音楽のマリア・カラスと呼ばれて・・・はいない)がイギリス民謡を歌った唯一のアルバムは、「ご当地ソング」を超えたユニバーサルな魅力を獲得していると言えないことも無い。 何と、このアルバムを出した1976年、ナナ・ムスクーリは他に11枚のオリジナル・アルバムをリリースしているのだ。月1枚である。ドイツ語やオランダ語による歌唱のアルバムもある。76年は彼女のレコーディングが最も多産な年だったようだ。 LPの資料が無いので不正確だが、曲順はCD化で変わったような気もする。He moved through the fair はあまたの歌手が歌っており、ナナの歌は優等生的に過ぎるとも感じられる。Danny Boyはこんなものか。O Waly Waly や Skye Boat Song あたりを、泥臭くなく聴かせるあたりが彼女の真骨頂か。一番好ましいのは、かわいらしい An English Country Garden である。パーシー・グレインジャーも室内楽用に編曲を残しているこの佳品が歌で聴けるのは楽しい。
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雲の工場
cover photoB000AQKXT2June Tabor : at the woods's heart (TOPIC TSCD557) ジューン・テイバーが2005年に発表した At the Wood's Heart は、古いバラッドを集めた前作とは異なり、通常の伝承歌や創作フォークを集めたもの。彼女の声の色調も、やや明るめというか軽めになり、そのあたりに不満を感じるリスナーもいるようだ。前作の、人間がいかんともし難くしかし確実に我々自身の中にある暗い力を遠くから呼ぶような凄味は、ここでは感じられない。 沈黙すれすれの静けさが支配する。デューク・エリントンを歌っても、だ。 そして、最後から2番目の The Cloud Factory を聴くとも無しに聴きながら、図らずも落涙してしまった。かくもちっぽけで儚く、ただそこにあることだけが存在理由であるような人間の歌こそが、全ての人間の歌である。Bill Caddick が自身の父親の死について作ったということだ。Guardian紙のコンサート評によれば、多くの聴衆がジューンが歌うこの歌に涙したらしい。2006年のBBC2 Folk Awards の Best Original Song ノミネートされたが、惜しくも2位。この曲を聴くためだけでも価値のある1枚。 -----
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世も末ソングの伝統
cover photoB0000C3IDUJune Tabor : An Echo of Hooves (Topic TSCD543) コンスタントに新作を発表しているイギリスのフォーク・シンガー、ジューン・テイバーが2003年に発表したアルバム。最近の彼女のアルバムはひとつひとつテーマを持たせてある。ここでは、バラッド。The border widow's lament 以外は全て Francis J. Child が19世紀末に編纂した、いわゆる Child Ballad に基づいている。そしてセシル・シャープが蒐集したメロディなども含まれる。CDのスリーブノートでは字が小さすぎるのだが、いくつかの曲には背景についての簡潔な説明が付されている。詳しくは、Wikipediaの Child Ballads とそのリストからそれぞれの歌のシノプシスにリンクされている説明も参考になる。 歌詞や背景に思いをやらず、ただ vocal music としてだけ聴いたらどうだろうか。それでも、ただならぬ状況が歌われているのではないかと言う雰囲気は全てのトラックからビシバシと伝わって来るのだ。これこそ、本物の歌手。 昔は、みのもんたの番組の代わりにこのような歌で小説より奇な事件を想起しつつ嘆いたり怒ったり怖れたりしていたのだろう。世も末的な事件が起こるといよいよ社会の劣化が極まったと思いがちだ。でも、そこは変わらぬ人間の社会だもの。昔から、いや始原から世も末であったのだ。 ジューン・テイバーは、歴史と伝承に埋もれたそんなハンパねえ世も末事件を静かに歌い紡ぐ。そこから、まさに人の業とでも言うべきものを我々に感じさせるために、彼女の少し擦れ、低く曇った声に勝るものは無いだろう。 -----
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カナダからのゲーリック・シンギング
cover photocover photoメアリー・ジェーン・ラモンドという歌手の97年発表のアルバム。 彼女はカナダで活躍しているらしく、このディスクはカナダ・アーツ・カウンシルの後援を受けている。 顔つきはケルティックな感じなので、オリジンはアイルランドかスコットランドの人なのだろう。 何より、全曲ゲーリックで歌っている。 創作曲は無く、全て民謡のようだが、バックはシンセを多用した今風ワールド・ミュージック仕様。 民謡歌手と言う感じの声の質が、意外とマッチしているかもしれない。 アンプラグドな伴奏では、ちょっと田舎臭くなり過ぎる恐れがある。 スコットランドのバンド、カパケリーの感じに近いけれど、カレン・マシスンの声のほうが美しい。 メアリーは決して美声ではないが、ちょっと独特なスタイルで面白い。 Mary Jane Lamond : SUAS E! (BMG Turtlemusik 09026-63246-2) cover photocover photoメアリー・ジェーン・ラモンドの99年の最新作。 生硬でぶっきらぼうな声質は変わらず、特に録音後の処理で化粧をすることも無く、スッピン。 最初のトラック、A MHAIRI BHOIDHEACH (Beautiful Mary) が印象的。 カレン・マシスンが歌いそうな感じの曲。 伴奏も前作の路線だが、更に多彩になっていて楽しめる。 フィドルが活躍しパーカッションも強くなった。 曲はこちらも全て民謡であり、ポップ調のトラックを入れて聴きやすくしたりせず、昔からの素材を新しい味にアレンジした、ヌーベル・キュイジーヌ的ゲーリック・フォークとしての特徴を強めている。 この路線をどう発展させるか、なかなか興味深い。 どちらかというと、テンションを上げていく方向しか考えられないが。 カナダ産ケルト音楽と言えばロリーナ・マケニットが人気で、彼女も最近はワールドミュージック志向を出しているが、ケルトへのこだわりという点ではメアリー・ジェーン・ラモンドの方が強いみたいだ。 Mary Jane Lamond : LAN DUIL (BMG Wicklow 09026-63643-2) -----
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LA VOIX SANS ORGANE
cover photocover photoメイヴと呼ぶらしい。 アイルランドのアカペラ・コーラス・グループ ANUNA のヴォーカリストのソロ・デビュー。 ANUNAは、RIVERDANCE のステージにも参加しているが、彼女もソロとしてロンドンやNYの舞台に立ってきたようだ。 当然、注目を重ね、ソロでアルバムが出された次第。 これは驚き。 何が美しいと言って、これほど美しい声もない。 まさにアルティメット・ヴォイス。 何だか、肉体を全く感じさせない声。 器官無き声。 プネウマの共振。 アヌーナのコーラスは美しいけれど、ちょっと甘すぎるような感じもして全面的には好きになれなかったが、MEAVのソロで聴く声はまさに超越している。 これが初めてのアルバムだが、次を早く聴きたいという気持ちの一方、これ1枚で終わってしまっても、こんな奇跡的に美しい音楽のアルバムは1枚で十分とも言える。 そして再び世の中は、ゴミだらけなのだ。 アイルランド民謡がメイン、She moved through the fair など古くからの歌、新しい歌まで。 またグリーグのソルヴェイグの歌なども歌って、全部で12曲。 ANUNAのレパートリーと同じように、フォークソングと言ってもちょっとクラシカルな感じの曲が多い。 ジャケットに見るMEAVは飛び切りの美貌。 売れないわけは無い、という感じだが、さてどうなるか。ジャケット買いでなくても、今年いちばんのディスク。 MEAV (HEARTS O' SPACE / K-TEL 11098-2) -----
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極度に洗練されたフォークソング
cover photocover photo音楽の友社の「アイリッシュ&ケルティック・ミュージック」にグレース・グリフィスというアメリカのフォーク歌手のディスクが紹介されていて、彼女がメンバーとなっているコネマラというフォーク・グループのことが気になっていたが、アマゾン・コムで検索すると何枚かあるではないか。 早速取り寄せてみた。 ある意味で脱臭され、蒸留されたようなアイリッシュ・フォーク。 土臭い、あるいは魚臭いぐらいのアイルランド民謡が好きなら、ほとんどバドワイザーを水で割って飲むみたい、と言って投げ出すだろう。 でも、私は気に入った。 決してニュー・エイジ方面にまで堕してはいないし、れっきとしたフォークソングの演奏だからだ。 ウィンダム・ヒル・レーベルのナイトノイズなどより「民謡」っぽい。 アイリッシュ・ハープやフィドルがこぎれいに彩りを添えるが、ちょっと御家庭アロマセラピーみたいな「何だかなあ」感が気になると言えば気になる。 疲れたときにしんみり聴くにはぴったりか。 グレース・グリフィスのヴォーカル、キャシー・パーマーのフィドル、トレイシー・ブラウンのハープというのが基本的構成で、プロデューサーのザン・マクロードがギターで参加。 特にグレースの歌が素直でいい。 このジャケットが、また凄まじいもので、ほとんどカリフォルニア系新宗教の本の表紙だ。 「朝日だか夕日だかのバックで上空は紫っぽい」「女性三人の上方を見上げる首部分のみ斜めにスポット」「金色のタイトル・ロゴ」 危険です。 ひょっとして「そういう宗教」御用達のグループだったら困るなあ。 Beyond the Horizon - Connemara (Blix Street G2-10032) 番号はこちらが若いけれど、Beyond the Horizon の方が93年、こちらが95年。 より洗練されている感じで、美しいながら人工的なところが嫌味にならない。 トレイシー・ブラウンが抜けて別のはーピストに。 プロデュースのザン・マクロードは以前 Touchstoneのメンバーだったということだ。 ボシィ・バンド − リラティヴィティ − タッチストーン − ナイト・ノイズ という系譜なので、やはりアメリカのアイリッシュ・フォーク音楽シーンの中から出てきたバンドなのかもしれない。 こちらのジャケットは「月下の海、断崖と古城」という絵で、前作ほどブッ飛んではいないが、中身を知らなければあまり買う気にならないしろもの。 コネマラというのは、アイルランド西部の地域名。 ゴールウェイから更に海へと走りクリフデンという大西洋に面した町までの半島のようになった部分で、アイルランドの中でも実に美しい光景の場所。 Siren Song - Connemara (Blix Street G2-10031) -----
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ノーザンブリアン・パイプ
cover photocover photo小さなバグパイプの一種であるノーザンブリアン・パイプ奏者のキャスリン・ティッケルは、昔SAYDISCというレーベルから出したアルバムで知った。 最近は PARK RECORDS というレーベルで活躍しているらしい。 97、98、99年と毎年録音している。 これは、97年のもの。 こんなに歯切れの良い躍動感のあるパイプはなかなか聴けない。 キャスリンはノーザンブリアン・パイプの他、フィドルも弾く。 他にギターのイアン・カーとベースのニール・ハーランドという3人で演奏しているのだが、トラッド曲によりながら、実にコンテンポラリーな雰囲気に満ちている。 別に電気楽器が入るわけでもなく、ありふれたアコースティック楽器、それも3種類だけなのに全く古くさい感じがしない。 フォークにジャズの感覚を採り入れるのは、ペンタングルやクラナドも行っていたけれど、キャスリンと仲間達はごく自然にジャズっぽいトラックも作っている。 何度聴いても飽きが来ないアルバムだ。 The Gathering : Kathryn Tickell (Park Records PRKCD39) -----
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ガイテーロ
cover photocover photo今をときめくガイテロ、カルロス・ヌニェス! 最新アルバムに貼られたステッカーには、「バグパイプ界のジミ・ヘンドリックス」?? ビルボード誌らしいですよ、そう言ったのは。 で、ちょっと聴いたら何か退屈そうだったのだが、実は大間違い。 だいたい、これだけのゲストを集めて退屈するわけないというくらいの、ヴァラエティに満ちた客人たち。 チーフテンズ、ドーナル・ラニー、シャロン・シャノン、フィル・カニンガム、フランキー・ケーヴィン、ダン・ア・ブラと言ったケルト音楽シーンのスターから、フラメンコのサビカス、テレーザ・サルゲーロ(マードレデウスのヴォーカルの女性)、ノア(イスラエルのシンガー)、ジャクソン・ブラウン、エクトル・ザズーまで集まって実に幅広く汎欧州系ルーツ・ミュージックを作っている。 テレーザとフィル・カニンガムの共演なんて、実に心に滲みる。 カルロスのアルバムを聴くのはこれが初めてなので、結局彼のパイプがどうなのか、よくわからない。 とにかくゲストがすご過ぎ。 むしろ、カルロスが奥に引っ込んでキャンバスとなり、ゲスト達の絵の具が様々に溶け合うのを楽しむべきアルバムかも知れない。 録音したスタジオの散らばり方がまた興味深い。 ダブリン(有名なウィンドミル・レーンともうひとつ)、ロンドン、マドリー、セビージャ、ビゴ(ガリシア地方、これがカルロスのホームグラウンド)、リスボン、ブルターニュ、パリ、フランクフルト、モロッコのタンジェールにルーマニアはトランシルヴァニアのティミショアラ、果てはサンタモニカ(カリフォルニア)。 旅するパイド・パイパー。 Os amores libres : CaOs amores libres : Carlos Nunez (BMG Spain 74321 66694 2) -----
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